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リセット
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作詞 音叉 |
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とんでもない頂上現象
時間巻き戻しが出来るようになりました!
どうやらボクの影のせい。
でも使う言葉はたった一言。「リセット」
そう言うだけ。お好きな時間に戻りましょう!
ある日テストがあった。
一回目は十点だった。二回目は百点だった。
ある日サイフを落とした。サイフの中身はすっからかん。
だが、しかし!サイフの中身は時間と共に戻ってた。
ある日好きな女の子に告白した。
一度目は振られた。十度目は大成功!
ある日愛犬のレオナルド君が事故で死んだ。
だが、しかし………?
なんで?なんで、なんで、なんで?
いくら「リセット」と言ったって
時間しか戻らない。愛犬は帰って来ない。
この世界から消えたんだ…
そんな時ボクの影が謝った。
「すまん、少しミスっちまった」
ある日大好きな彼女が自殺した。
二週間程前からいじめられてたらしい。
ボクは二週間前に戻って
彼女をいじめるやつらをボコってやった。
これで彼女は帰って来るだろぅ…
だが、しかし………
なんで?なんで、なんで、なんで?
いくら「リセット」と言ったって
いじめっ子しか帰って来ない。彼女はもう戻らない。
この世界から消えたんだ…
ボクの影はまた謝った。
「すまん、またミスっちまった。」
肩を落として落ち込むボクに
ボクの影が嘲笑う。
「さっさと気付けよ。
わざとお前の愛するやつらを消してるんだ。
この世界から消してるんだ。
さっさと気付けよ。
お前一人では何も出来ないってことに。」
ある日ボクは街に出かけた。
彼女らしき人影を見つけて後を追いかけた。
彼女が横断歩道を渡ったからボクも渡ろうとした。
そこにクルマがやって来た。
ボクを轢きずって撥ね飛ばした。
ボクの意識が消える少し前、真っ赤に染まる視界の中、
君は振り返ってボクに手を振った。
………ような気がした。…多分。
次の日とある部屋で、鳴き声が鳴り響いてた。
「早く帰って来て………」
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