|
|
|
白黒
|
作詞 夢十夜 |
|
心の中の奥に降り積もった
心の中はいっぱいになった
いつしか、除雪しきれなくなって
埋もれて、逃げれなくなって
いつだか羽も冷たくなって
思うように飛べなくなくなった
それでも、いいやなんて思えるようになったのも
混沌の意味が分かってから
そして、傷口を綿で塞いでから
ある日、木から見下ろした
あそこの、白い袋・・・
いつもの、ように喰いついて、喰い千切って
いつものように散らかした跡
周りの、ニンゲンは嫌な目で見下した
それもいつものように目をそらし
いらない思考は、脳裏に寄せ
冷たい白い綿菓子が舞い降りてきて
冷たい漆黒の羽が飛び散って
一瞬だけ、重なり合って
矛盾の関係が生まれた
漆黒の羽をまとった鳥は
なぜか白い綿菓子に憧れていた
自分なんかよりも
純粋な色をしていて
自分になんか全くない、混じりけのない優しさに
白い綿を妬いたそれと同時に黒い翼をばたつかせ
自分自身の存在否定をしようとした
自分は、闇色で汚くて、嫌われ者で
全てを塗りつぶす、悪魔
の筆振りかざして
ニンゲンからは、遠い目で見られ
石を投げられて
気持ち悪がれて
すでに、自分はキャンパスを闇色に染めて
描き飽きたから
ゴミを貪り(むさぼり)
荒れ喰う、踊り喰う
こんなことは、好きではやってない
いつか誰かの輪に入りたいと強く願い
でも、嫌われ者だからと躊躇い
だけど、いつか見た白い太った人形
雪だるまっていうらしい
あいつも、憧れの白い綿でできてる
目的が過ぎたら消える運命
ガラクタ両手にぶらさげて
視力の無い石の目つけて
目も見えないのにこにこしてる
その、笑った、誰かが作った、作り笑顔
それでも、またそれでも
1分でも1秒でも守ってやるそう誓った
ところが、どっこいその太っちょは
かなり体が痩せてきて(やせてきて)、顔もかなりほつれてる
今すぐ俺が取り戻す
その笑顔・・・
そう言って、飛び立って
探しまわった
あいつの目(いし)とあいつの腕(き)
自分の手で雪を丸め
あいつの砦(からだ)を守ってやった
手はもう冷たくて動きそうにない
今夜は吹雪だそうだ
でも俺は飛び立つつもりはない
お前を見守ってやるつもりだ
やけにお前はにこにこしてた
それなら全然心配ないな・・・
歪んだ聴覚
神経皆無の足
飛ぶ気はあった翼
今日というために捧ぐ魂
合わない色
この地に刻み
闇色の夜
とじた瞼(まぶた)
漆黒の鳥もやっと気付いた
真っ白に染め上げられたその心は
混沌なんかではないのだと
色に矛盾はないのだと
悪魔の筆で描いた空には
銀色の光がさし
明黒な翼と雪解け水が混ざり愛
その、絵の具のついたペン先
今度は、明るく染めて
銀の明かりが、輝きだした
|
|
|