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雨戸
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作詞 tank |
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たとえば君を好きだと
思えば思うほど
カラッポになっていく
たとえば明日を描くと
色を重ねるほど
かたち失っていく
叶えることは
夢を見るより遥か
懐かしむだけなら
過去を撫でるより淡く
抉り取ったあの痛みより
もっと この時は残酷で
変わり果てた体
置き去りのままの頭
触れるだけで神経が焼けるようだよ
あの古い感情
物体と化して呼吸すら許されないよ
今の居場所は この場所は
ほんとに君を好きだと
想えば想うほど
疑わしく感じてる
もしかして空は描けない
赤く汚れた足
地面が揺れている
愛情を知ることは
どこまでも透明
俯いたまま口ずさむ声は
奏でるような雨音
許しあうことは悲しいねと
そっと笑う君は
残酷で純白
灰色の太陽の下でさえ
震えが止まらない そのわけを知りたくない
暗闇の水溜り
片方の靴を上から濡らした
それで思い知った これで正しい って
触れただけで凍りついた神経に
刻まれた印の深層部
もはや存在は人間でもなくなった
こんな個々に
許しあうことの意味を教えてよ
染み込んでいく
色が 深く深く 滲んでゆく
誰もが望まなかった私を
どうやって終えればいいのだろう
冷たさに晒しても
体温は消えてくれなくて
君も同じようにさまよっただけ
報われない現世の境目で
何度も 何度も
今日が薄れてく度
真っ白い腕は
その体の中身をこぼした
果てのない今が地獄なら
世界はその一部で
降り注ぐ雨は救いの手で
静かなざわめきは
無に還る理由を語るようで
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