|
|
|
手すりに背の届かないペンギン
|
作詞 毳 |
|
3階から飛び降りて本当に死ねるのだろうか?
苦しむことにはもう疲れたから 自殺未遂 痛いのなんていやだ
4階からのぞき見る世界 少しだけ恐くなって
鍵閉め忘れたっけ?いまさら気になったあけっぱなしのドア
どうせ飛び降りるなら4って縁起がいいのかもしれない
そう思ってから気づいた ここは13階建のマンション
中途半端な高さよりは思いっきり空に近い方がいい
別に不幸の数字が死を意味しなくっても13なら本望
これから死ぬため生きてる私が浪費するエネルギーなんて
もったいないとあげかけた手をおろした エレベーターの前
踊り場 振りかえらずに 駆け上った階段
とばしすぎて息切れ苦しいけど そんなのももう終る
人が生きてる間の鼓動や呼吸の数は決まってるらしい
窓の外上の空で聞いた 生物の講義が頭よぎる
私はどれくらい使ったのかな?酸素の無駄遣いやめるから
誰か教えてくれたらいいのに たどりついた死に場所で
吹き抜ける風 空をさえぎるものは何もなくて
遠くに見える飛べないロケット 澄んだ空気に浮かぶ
雲をつかもうと伸ばした掌の下 小さく映る人の影
あの無邪気な笑顔の前にあたしが落ちたらどんな顔をするのかな?
|
|
|