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献身
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作詞 研 |
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服を選んであげた
なけなしの金で買ってきたんだ
何も返事をしないけど
お礼の一つでも聞いてみたいな
少し大きめだったけどリボンの色とよく似合う
出逢ったときと変わらない笑顔で僕は嬉しいよ
隣に座って語り出す無限の未来
夢は手に入れてからまた太っていく
まるで人形みたいに綺麗な君の
青白い肌に届ける愛滴のキス
君の実家に行ったんだ
相変わらずの疲労ぶりだったよ
何も言えなかったさ
いつか君をお礼するつもりだよ
「今年の夏は」お決まりの出だしでニュースが騒ぐ
年中プールに浸かっている君には関係ないね
緩やかなカーブを見つめている
神様に選ばれたような淡さだね
まるで人形みたいに綺麗な君の
崩れそうな肌を優しく抱きしめる
今日もまた言葉の死んだ君と楽しくお喋り
焦点のない目と痴呆的な口元が
あの日に似た衝動駆らせるよ
もう二度と動くことのない口を
優しく愛撫して滞らす愛情
本当の人形に成り下がった綺麗な君の
青白い体に滑り込む愛滴のホルマリン
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