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ありふれる
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作詞 FU-TO |
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互いの味覚の差について
話した夕餉の空に
始まりを歌われた
陽が落ちていきます
変わりないその身を案じて
仕立てた緑を介せど
難しい塩梅に
手を焼く毎日です
薬を飲んで
水に負けて
質と量を比べる生活が
最近は楽しくなってしまっている
ただ悪戯を目論む
上手でない気配の隠し方も
昔と今と隔てる標になる
いま手の平をかざして
綴じ込んだ写真を開いたら
ありふれる君の笑顔に
足らない私
互いの背丈の差について
笑った柱の陰に
幸いを占った
日が落ちています
病を飲んで
嘘に負けて
酸い甘いを諌める生活が
最近はなんだか多くなっている
ただ労いを企む
上手でない手はずのこなし方も
今日と明日を切り取る鋏になる
いま手の平を握って
瞑られた瞼を覗いたら
多くない君の思い出
満たされる私
口癖を正した
上手でない姿勢の保ち方を
迎え見送る私を置いていってね
いま手の平を離して
昇りくる陽を見上げたら
ありふれる君の笑顔に
足らない私
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