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雨子
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作詞 夜来香 |
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ずいぶん大きな赤い傘の下
びしょ濡れの髪で顔を隠した
膝小僧抱える君は
泣いてないよと微笑んだ
その傘は誰に貰ったの
ほんとうは悲しいんじゃないの
首を横に振り続ける君と
雨粒の弾ける音
この場所は僕じゃだめなんだ
伸ばしかけた手は宙を掴み
この場所が僕でもいいなら
進みかけた足は動けなくて
ひどく泣き腫らした赤い目の下
大粒のしずくが頬を伝った
不器用な嘘つきさんは
惚けたふりで微笑んだ
この傘は私のだから
大丈夫、大丈夫だなんて
壊れそうな君の表情が
僕をしめつけるんだ
この場所は僕じゃだめなんだ
どんな言葉も意味をもたず
この場所が僕でいいなら
なんて妄想呟いてみて
ぽつりぽつり
雨がおちる
ぽつりぽつり
君は泣いた
この場所は僕じゃだめだけど
君のことは放っておけなくて
話なら僕がきくから
その声も雨音に消えた
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