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「この明太子今日までよ!」
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作詞 天愛羅 |
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冷蔵庫の中に箱ごと入れられていた
家にしては稀にない「明太子」
開けていいのか?
開けないほうが身のためか?
冷蔵庫を開けるたび思っていた
お母さんがよく言う
「誰か食べたでしょ!」って
珍しいものは特に
だからこの明太子に
手をつけてはいけない気がした
いつまでたっても
開けられることなく放置された明太子
そしてついに
弟が明太子を手にした
「これって食べていいの?」独り言
お母さんが駆け寄ってきて
「この明太子今日までよ!」って
挙句の果てに
「気づいてたんなら言ってよ!」だって
手をつければ叱られ
様子を見てれば怒鳴られ
明太子 明太子
そんな特別なものは
家の冷蔵庫には入っていてくれなくていい
いつでも食べていいような
昨日の残り物ぐらいがいい
「この明太子今日までよ!」
箱いっぱいの明太子を
一晩で食べなければならなかった
捨てるに捨てられない
明太子だから
あぁ今日の夕食は
明太子ご飯
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