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九・一五のおめでとう
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作詞 霞谷 焔 |
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「おめでとう」
君に言葉送ることに悩んで一時間。
君のメールに書く言葉選んで二時間。
でも、この言葉は君に届くことはない
悩んだのに送れなかった…言葉…
ホントは、まだ想ってるよ
ホントは、まだ愛してるよ
でもね、僕は…
ホントはもっと話したかった
ホントはもっと触れ合いたい
だからこそ、別れたんだよ。
君に僕の気持ちは分からないだろうから。
季節はめぐり、君の誕生日―\―\―\
初めて一人で祝う誕生日…君の誕生日…
蝋燭立てて君の面影を追い…甘き追憶
涙に濡れたオレンジは美しく
暗い部屋は僕を甘く包み込む
『愛してる』
不意に聞こえた幻聴(こえ)に
笑って答えた……
『嘘つき』
噎せ返る薔薇の香りが僕を酔わせる
幻を僕に見せる、幸福な過去
縋り付く事などなく生きてゆけたら
僕はどんなに…どんなに強くなれるだろう
傷はとうに乾き切ってる、それに爪を立てて
今だけはその痛みさえ至福の時
涙さえも暖かくて蹲れば蘇る
恍惚とした甘い甘い台詞(ことば)
『愛してるよ』
嘘だと知っている…でもね…
でもね、僕は…その嘘に溺れていたかった
『愛してる』
それが無くなったあの日…
僕と君をつなぎ止めるそれが無くなった日…
僕は君に別れを告げた…
「さようなら愛しい人…そして、おめでとう」
涙乾かし揺らめく炎を息で吹き消した…
暗闇に抱かれて君に贈る言葉…
「おめでとう…愛してた人」
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