|
|
|
それでも春は来て
|
作詞 楓零 |
|
夜の太陽 昼の星
見えない光を追いかけた道
結局無駄だとわかっても
僕はその向こう側へと
幼い日の夢の残花を
現実が無造作に摘み取った
それでも君はその花びらを
集めて綺麗な花を咲かせた
夢が儚いとは思わない
君が弱い人だとは思わない
でも世界は青空を隠して
その先の未来にカーテンを引いた
1里先に何があるかわからない
君といつまでも一緒かはわからない
それでも 春は来て
桜の下 その一つむこうへと
勇気とか愛とか希望とか
僕は胸を張ってあると言えず
暗い影を引きずりながら
歪な心に鍵をかけた
君の小さな手を掴むこともできない
真っ直ぐ顔を上げて走ることもできない
でも僕はそんな自分と
別れを告げると決めたんだ
雪はとけても太陽は
燦燦と僕らを照らしていた
宙を舞う小さな虫にも
少し笑いかけられることができたんだ
先のことなんて何も知らない
何時まで自分が此処にいられるなんて知らない
それでも 花は散って
僕は一時の季節に身を預けた
そして春は終わり五月雨に打たれ
歩くことさえ辛くなっても
君とつないだ手はそのままにした
舞う枯葉の中も積もる吹雪の中も
自分の心だけは失いたくなかった
そしてまた春は来て
未来が霞んで見えても
その花の散り行く姿と
君の笑顔は変わらなかった
もし不安が胸を駆け上がっても
もし想いが虚しく流れ落ちても
今はただうららかな春を
春風と共に歩いていく
それでも 春は来て
そして僕はその向こう側へと
その一つ先へと
その未来へと
君と
|
|
|