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チルドレン
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作詞 庸々 |
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おぼつかない足どりで 歩いてくる子どもが
足元で立ち止まって 私を見上げた
目線に合わせ腰を下ろすと 手を伸ばしてきた
抱き上げると か弱く小さな手が
しっかりと しがみついてきて
母親が隣に現れるまで しばしの間
母性的な感情を芽生えさせる
可愛い出会いをした
この腕に抱いたときに ふんわりと思い出せた心地
ココロの底が暖かくなるような 春の日差し
久しぶりに赤ちゃんを抱きました と告げると
彼女は優しく笑みを浮かべた
生まれてきたとき
愛情や感動 喜び その他諸々
与えられていたことを
ふと忘れてしまっても
現在(いま)あることの素晴らしさを
感じられたらいいのに と
静かに隣で微笑む彼女を見た
それは「母」の横顔だった
かつて私を産んだ母も
生を受けた赤子を横に
涙した日も あったのだろうか
まだ小さいころは 想像の世界に溶け込んで
そこでは全てが可能\で 何でも叶えてくれた
拙いやりとりで ほろ苦い思い出
振り返っては つい 懐かしさに
頬がゆるむような記憶
思いがけないきっかけだったが
愛情の塊を 今 確かに
私は感じることができた
いつか親になるときが来るのならば
子どもの愛おしさに 気付く日もあるだろうか
私も愛されていたと 思うのだろうか
果たして この出会いの日を憶えているだろうか
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