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紅い夜
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作詞 黒劉 |
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みつるよ みつるよ 満月が 始まる 始まる 命の螺旋が
赤子 生まれる 紅い夜 人々 笑い お祝いだ
あぁ めでたいな 紅い夜
月日 流れ 流れて 赤子は少年へ 紅い夜
少年 導かれるようにひたすら歩く 紅い夜
辿り着くは 静寂に包まれた湖に 紅い夜の下
少年 出会う 美しき 少女に
少女 湖で身を清める 幼いながらもその姿はまるで天女
少年 少女の美しさに 息を呑む
少女 少年に気付き 微笑む そして・・・
「そなたと私は まだ幼い いずれまた逢おうぞ」
そう告げると 少女 衣を纏い空へ舞い上がる
少年 言葉失い 少女が舞い上がった空を見る
「またれよ そなたは何者だ?」
少年 少女に語りかける すると少女
「私は 私であり 何者でもない 」
少女は一言残し 紅い夜へ 消えた・・・・
全ての始まりは紅い夜
めぐり めぐる 月日は 止まらない
少年はやがて青年へ 紅い夜 青年 思い出す 紅い夜
幼き少女を美しくも妖しい少女を
あの日以来何度か湖へ行けども 少女現れず 紅い夜
青年 今宵も湖へ 少々の希望を共に 紅い夜
湖は相も変わらず 静寂の中で 紅い夜
だが・・・一人の娘が身を清めていた 紅い夜の下
娘 青年に気付き そして・・・
「どれほどこの日を待ったことかやっとそなたに逢えた」
娘 青年に告げる 「なぜ私を待つのだ」
青年 訪ねる 娘 答える
「そなたが私を望んだから
そして私もそなたを望んだから」
青年 告げる
「そうか・・・ならば私は言おう・・・
一目見たときからそなたに心奪われたしまった・・・」
青年 微笑み娘を見る 娘 微笑み青年を見る
「 「 愛 し て る 」 」
二人は誓った永遠の愛を 紅い夜の下
やがて青年は天女の娘を妻にした 紅い夜
二人 仲良く暮らす ささやかな満ちたりた日々
だが月日はとどまらぬ・・・二人で迎えた幾えもの紅い夜
青年は年をとり・・・老いた老人になった・・・
だが娘はなぜか年を取らない・・・紅い夜
二人出逢った湖に二人はたたずんでいた 紅い夜
老人は言う
「そなたと過ごした日々は何ものにも変えられぬほど大切 なものだ私はそなたと過ごした日々の記憶を胸に刻み
天へ逝こう・・・愛してる 私の天女 」
夫 息絶える 天女 涙を流し言う・・・
「一人では寂しすぎましょう私もお供いたします・・・」
天女 羽衣を纏い愛しき夫を抱き
紅き月が照らす天へ舞い上がった
童が歌を口ずさむ
欠ける 欠ける 満月が 紅い夜が
尽きる 尽きる 壊れる 命の螺旋が
満月は天女を天(空)へ誘うであろう・・・
紅い夜 紅い夜 天女が舞う 紅い夜
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