|
 |
|
この時代に
|
| 作詞 沙羅樹 |
|
この時代に生まれてよかった
僕が僕で
君が君のままでいられるこの時代に
八月になると祖父の口数が減る
先に逝った奴らに申\し訳ない
ぼそりと呟く
夏になると祖母の祈りが長くなる
火の海になった街を見たくない
涙をこぼす
この地球（ほし）の上では
今も戦いが続いている
祖父の痛みも 祖母の涙も
いまだ生まれ続けている
僕は戦争を知らない
けれど
今 この瞬間にも戦いは続き
傷つく人と死んでいく人がいる
僕は戦争を知らない
けれど
傷ついた人の痛みに思いを馳せ
伝えていくこと位は出来るだろう
この時代に生まれてよかった
全ての人が
そういえる日が早く来るように
大切なものを守るための戦いなんて無い
あるのは単なる殺し合い
祖父が呟く
人を殺せと子供を送り出す母が
死んでくださいと云う妻が何処にいる
祖母が涙ぐむ
この地球（ほし）の上では
今も戦いが続いている
穏やかな日々を知らない子が
いまだ生まれ続けている
僕は戦争を知らない
けれど
僕が僕で 君が君でいられること
ささやかで確かな幸せを知っている
僕は戦争を知らない
けれど
大切なものを奪われる哀しみを
伝えていくこと位は出来るだろう
この時代に生まれてよかった
全ての人が
そう云える日が早く来るように
|
|
|
