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あの人が残していった心
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作詞 アンナ |
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心なんかなかった
そんな子供の頃
私は 自分がいなくなることばかり考えてた
自由が欲しい 一人でいいと
思い通りになることばかり考えてた
「私のような人間が
この世の中にいるのだろうか」
ぼんやり考えている自分がいた
ある日
私は一人の「大人」に遭った
その人は 本当の「大人」だった
その人は 心の底から私を思いやり
こんな私を 励ましてくれた
私は人間から好かれていなかったから
この人もそのうち私を嫌うだろうと
そう考えて過ごしてきた
ストレスが溜まると暴\れた
その人は私をやさしく見守った
悲しくなると私は泣いた
その人は私を包んでくれた
私は笑う事がなかったのに
その人が私のために居てくれる事が
嬉しくて
嬉しくて
その人の前で笑いながら涙を流した
ある日
私は心の底から泣いた
悲しみに打ちひしがれて胸が痛かった
その人はもう居なかった
その人は包んではくれなかった
私を残して独り 旅立っていた
私は なりたかった「独り」になれた
でもそれは私の望んでいた「一人」ではなかった
あの時の心はもう死んでいて
今の心は 今生まれてきたものだった
私はあの人が残していった
私への優しさを感じた
私を包んでくれた心を憶えていた
あの人は私にくれた心を
私が大切に使うことを願っているだろう
喜び 怒り 悲しんで 笑って
私の勝手なところを 今まで見届けてくれた
初めて感じた心を 無駄に使いたくはなかった
あの人は私のために 自分の全てを尽くしてくれていた
私もあの人のようになれたら
あの人のように 誰かのために尽くせたら
窓から空を見上げると
あの人は雲を通して手を振っていた
私はその人のために笑った
その人のために泣いた
そしてその人のために生きた
光が見えたその時から
私は本当の「大人」になれた
あの人が残していった心は
また誰かに受け継がれて
やがて人のために尽くせるだろう
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