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無くさないように
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作詞 action |
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耳には聞き慣れた陽気な音楽が流れる
頭の中までには入り込めないでいる
原因不明の涙がそっと頬を撫でた
別に理由を明らかにしようとは思わない
分かったところで、この涙が止まる訳でもない
ただ時間だけが、長く感じるんだ
世界の法則が変わってしまったんじゃないかってくらいに
そして呼吸が途切れだすんだ
ぼやけ始める視界にうっすらと見えてくるのは
君が手を振る姿だった
冷えたコーヒーを一口だけ口に含む
コンタクトレンズを外すのも煩わしい
僕は何も失っていないはずなのに
一人じゃ抱えきれないような喪失感が
やっとベッドに潜り込んだ僕を、襲うんだ
ただ時間だけが 長く感じるんだ
作り方を間違えた砂時計が、ひっそりと時を刻む様に
そして記憶が悲鳴を上げるんだ
暗くなる視界にいつもはっきり見えてくるのは
君の無邪気な笑顔だった
無くさないように 忘れないように
しっかり刻んで 引き出しにしまって
綺麗な思い出になるはずだった
今の僕にはそれが
とんでもなく辛いんだ
君の手を振る姿が、君の無邪気な笑顔が
今夜も僕を苦しめる
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