|
|
|
『ビー玉』
|
作詞 東雲 李葉 |
|
つるつるのまっしろなまんまるになりつつあります。
なにも私をとらえません。私になにもひっかかりません。
つるつるのまっしろなまんまるになりつつあります。
なにも私をつかみません。私はなにもかんじません。
つるつるの からっぽ な まんまるになりつつあります。
私はなにもおもえません。私はおもみもありません。
つるつるでまっしろでからっぽで、
今まさにとうめいになりつつあります。
にじんでなじんで消えてしまう。私をとおしておよそのせかいが見えてくる。
私はいったいだれですか?
私、とは、いったいなんなのですか…?
泥でにごった水たまりを、いろがあるだけあなたはいいね、と、
子供じみたいじわるで、ぱしゃん、 と、おとをたててふんでみた。
はねたしずくがほほをつたって、けれど、 指にとったそれはとうめいで。
まるであなたも私みたい。
私はあなたじゃないのにね…。
自分からよごれたい、だなんてはじめておもった。
きっとこれからも、そんなことおもいなどしないでしょうけど。
だけど、だけど、
私も自分のいろがほしいの。りんかくだけじゃ足りないの。
なんでも見えるせかいより、なにも見えない視界がほしいの…。
|
|
|