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大事なもの
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作詞 フリル |
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「全然平気。だってあたしには怖いモノは無いよ」
心にもないことを言った。
最後まで得意のつよがりを通した。
「 うそつき。本当は寂しいくせに」
こんな風に優しい言葉で抱きしめてほしかった。
そしたらずっとあなたの腕で泣けたのに。
あなたの言葉であたしの中の「スキ」が増えていった。
どんどんどんどん増えていった。
下に落ちて行く砂時計みたいに。
あたしたちの愛は深まっていった。
ある日あたしはユメを抱いた。
大きくて遠いユメ。
そのユメに一度でいいから触れたくて
近くにあるものがジャマでもがいていった。
そしたらなんか知らないうちに
砂時計を落としてしまった。
「いやだ。割れないで」
落ちていった穴が見つからず
手を伸ばしても届かなくて。
「ごめん。俺とお前は合わないよ」
気付いたとき 砂時計は音をたてて割れた。
気付いたとき 広大なあたしのユメは見えなくなってた。
みんな行かないで。あたしを置いていかないで。
ねぇ泣きたいよ。
大声で泣かせてよ。
あなたの腕で泣かせてよ。
そうしないと最後まで
あなたの滲んだ姿しかみえないよ。
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