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金魚
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作詞 堺 |
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夏に泳ぐ金魚は 水面を揺らして
夏の闇に少しづつ溶けてゆきながら
何かを悟ったよう 泳ぎ回る
螺旋を描いて
触れた先から浸透するの
あなたに掬って貰いたい
あたしは 闇を泳ぐ金魚
あなたが現れるまで 薄い網を跳ねる
金魚 金魚 夏の見世物ね
ひと夏だけの 命で終わるの
今夜 あなたに 掬って貰えたなら
あたしの命 報われたの
言葉にならぬ この思いは
一生かかれどあなたには伝わらぬ
命果てる間の夏の終わり 蝉の声が
あたしを誘う(イザナウ) 遠い空間へ
蒼い水槽の中で泳ぐ
あなたに掬いに来て貰いたい
あなたが来れば 大人しく
その頼りない網に 身を任せる
金魚 金魚 赤く染まりながら
まだ泳ぐの あなたに観て貰うため
今夜 あなたが 部屋に飾ってくれたなら
あたしの命 報われたの
金魚 金魚 鉢の中で泳ぐ
ひと夏だけしか 傍にいられないの
今夜 あなたに 掬って貰えたなら
ひと夏の命も 報われたの
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