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色彩探しの旅人
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作詞 瑛玲奈 |
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春を探す旅人 色のない世界の中でひとり
肩からさげるバッグの中には 使い古したスケッチブック
鉛筆ひとつで描きあげた 旅人の理想の世界
ここにはなんの感情もない 時間の動きも 音も 心も
道を歩く旅人 帽子を深くかぶり直したら
無感情の世界を見渡して 目にとまったのは電波塔
距離は遠く離れていても 僅かに聞こえるノイズ音
初めて耳にした音は 何故かどこかで聞いたことがある音
次いで声になるノイズが喋る「やっと届いた 聞こえてますか?」
響く声に驚く旅人 この声は春が好きな君の──
天窓のついた小さな部屋に 桜の花びらが降ってきて
君は子供みたいに目を輝かせ はしゃいでたいつかの光景
それが今 旅人の目の前に当たり前みたく繰り返されるから
どうしようもなく溢れ出す この愛しさが胸に突き刺さるんだ
迷子になる旅人 360°見渡すけど
どこを見ても君との思い出しか 旅人の目には写らない
あの木の下も あの家だって 全部が愛しい空間
ここには確かに心が在る 止まってた時間も動き出した
次第に曇り始める空から 冷たい雫が落ちて 消えて
頬に落ちた雫は余りに あの時の君の涙に似てて
待ち合わせ場所に向かう途中で 急に冷たい雨が降ってきて
君は傘も差さずにただ待ってて 泣きそうなのを隠し笑った
隠しきれずに落ちた一滴(ひとしずく) それは雨と一緒に消えてったから
どうしようもなく込み上げる この思いで君を閉じ込めたかった
道の脇 風に揺れる色のない花 君の好きだった淡い小さな花
風に香る その消えそうな香りに 世界はもう一度色を取り戻す
視界を彩る大量の色 忘れかけた春の暖かさに
君のくれた心が重なるから いつかみたいに笑ってたんだ
そう 旅人はまだ笑えたんだ 君が居なくてもちゃんと生きてる
やっと気付いた旅人は この思いを胸に歩き出すんだ
春を探す旅人 カラフルな世界の中でひとり
肩からさげるバッグの中には スケッチブックと思い出達
鉛筆ひとつで描きあげた 旅人の理想の世界
ここにはちゃんと感情が在る 微かな香りも 色も 笑顔も
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