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置き去りの部屋
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作詞 那 |
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そのざわめきが見えた午前七時
真相知りえぬプラットホームで首を傾げた
すれ違う人込みなど聞こえない
愛憎のない箱庭
手を広げれば弾む吐息、笑う小鳥、
その瞳の下で口ずさむ
剥がされた理念さえも幻の彼方
込み上げる鼓動が渇望する
泡沫の来世を夢に見るかのように
トンネル過ぎて、光捕え、瞬く人の三歩手前
伏せた睫毛、影曇り、
誰も待たぬ街へ脚が踊り出す
愛嬌もない裏方
見上げれば輝くライト、咽ぶ声、
蔑んだ歌はもうここに居ない
弾き出す脈拍が錯乱する
もう見ぬと決めた空を仰いで
さらけ出した窓に荒れた花瓶
軋む木の音が耳を擽る
感情論は黙ったまま
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