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第三者
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作詞 ei |
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授業中の静かな彼方の横顔が大好きだったけど
その吸い込まれるような漆黒の瞳が
誰に向けられるか 知ってしまったあの日から
胸に針を刺したかのような 痛みが走る
冷たい北風に誘われて のぞいてみた教室の窓
胸の奥にある痛みが ふいにまたやってきて目をそらした
握り締めた掌に 強くかみ締めた奥歯に 傷を刻んだ
どうあがいたって踏み込めない
一本の白い線が あたしと彼方の間に描かれていた
ねぇ 彼方の楽しそうな声が耳に残るの
その声で呼ぶのは誰の名前?
冷たい北風が あたしの頬をなでる
ねぇ 彼方のうれしそうな顔が目に残ってる
その笑顔は誰に向けられるの?
苦い味が口の中で広がってく
胸の痛みを抱えたまま 今日も彼方に話しかける
たとえ彼方のその瞳が どこに向けられていても
少しでも 彼方の目に映っていたいから
空を見上げたら 青く透き通っていたから 外に出てみた
あたしの脇を通ってく 北風が少し寂しい
まだかすかに痛む胸をかかえ 見上げた景色に心が崩れた
切り裂かれるような胸の痛みに
胸の痛みが悲鳴をあげ 足が勝手に動き出す
ねぇ あたしは彼方にとって何者なの?
そこらへんのクラスメートなのかな
あたしにとって彼方はかけがえの無い人なのに
ねぇ あたしは彼方の記憶の中にいる?
しがない第三者で終わるのは嫌
友達でもいい 彼方の記憶の中にいさせて
隣にいられなくたっていい
近くにいられなくたっていい
お願いだから 記憶の中のあたしまで消さないで
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