ハウフル
作詞 万呂
「何がいいの」と問われたら
曖昧な話で煙に巻く
それが段々クセになり
歌うことすら儘ならない
敢えて握ったダガーナイフ
傷付くことを怖がった
何も言わないでくれよ
僕も何も言わないから
出逢わなければ良かっただなんて
繰り返して 繰り返して
もう何度目の朝だろう
近付いても 近付いても
君には辿り着けないから
笑えもしない乾いた嘘
並べて自分を騙してる
いつの日か言えるのかな
「欲しいものがある」だなんて
声の届かない 僕はハウフさ
君があまりに幸せそうだから
空気に滲む甘い毒
肺がじわじわやられてる
何てことない言語ゲーム
君は気付いてないだろう
無理に握ったダガーナイフ
誰に向けられることもない
君の未来を考えた
隣に僕が見えなかった
痛む両足
抑えながらも歩いたけど
初めから君と歩幅が違い過ぎた
追い掛けても 追い掛けても
君は振り向いてくれないけど
君の隣で歩くだなんて
夢をまだ諦められない
いつの日か言えるのかな
「それは君のことだ」なんて
恋を知った 君のハウフさ
どうか弱虫だと笑ってくれ
泡立つ心臓が時を刻み始める
一度だけ触れた君の手は
怖いくらいにあたたかい
なあ、何度目の後悔をした?
ほら君はあの子と笑っている
僕の知らない顔で
近付いても 近付いても
君には辿り着けないから
笑えもしない乾いた嘘
並べて自分を騙してた
「さようなら、さようなら」
これで、君とはお別れだ
声の届かない 僕はハウフさ
もうこれで僕は苦しまないんだ
|