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記憶(こころ)
作詞 蘇季
雨の中のラジオから
雑音とともに聞こえる音
通りは昏くも忙しない
雑踏に目が眩む
形成された感覚
それすら偽物であると
誰かの声が反響
どれから聞こえてきたのだろうか。

淡い世界の先に
光は地に落ちて
水音は闊歩、往来
すべては箱庭の物語

「僕は知っている」・・・ゲノムからの伝言

もう、答えられない、堪えられない
泣き叫んだ今日の日を
いつになっても忘れないでしょう
季節は巡り花は咲いて
散り逝く刹那を
噛み締めてはまた
人はまた歩くのだろうね。



「どうせ伝わらない」なんて
本当に言っていいのは
何度も何度も伝えても届かなかったときだけ
それ以外は「どうも伝わらない」だけだって
酷なこともまた云えるようになって

愛せない。愛想ない?
それはどうかお気になさらず
帰る場所がある人が恨めしいだけなのよ

冷たい風が身に染みる今日(こんにち)
つまらない賭けは
どうかお止しになさって

足音は遠く響いて来るは
馨しい憎らし愛おしい
狂はか師の言葉(こえ)

お遊戯に溺れるだけ溺れて
「愛」言葉すらなくした
「アンタのための私じゃないの」と
乱れ髪
横目に見る人の顔すら
ただのお飾りに見える

「ちょいとそこらで一服でもいかが?」


仄暗い想いの言霊が
反乱を起こして転覆する様を斜め読みをして
天福だと狂乱するも儚いもの



嗚咽も止まらない幻覚(ひび)に
冒されたまま日々(いま)は流れる
曖昧な環境の中で
分散する心の言葉も
「今じゃ意味をなすこともなくなってしまった」



雨の中のラジオから
騒音とともに聞こえる詩(うた)
通りは明るくとも忙しない
雑踏に目が眩む
形成されたその感覚
それすら偽物であると
誰かの祈りが反射
どこから聞こえてきたのだろうか。

狭い視界の中に
光は地に落ちて
水音は闊歩、往来
すべては箱庭の物語

「僕だけは知っている」・・・ゲノムからの伝言



嗚咽だけが残される。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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公開日 2016/05/31
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コメント 後味悪いのも味なのです。
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