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鉢植え
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| 作詞 なぬか |
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狭い鉢に植えられて 飛び出した芽は剪定された
これが正しい姿だと これが美しい姿だと
痛みを持って教わった 声も上げられずに
不満の根はトグロを巻いて 水は枯れゆくばかり
やっとの思いで咲いた期待の花
ありふれた赤がちょうどよかった
いっそ他の花々と 束ねてくれたらよかったのに
それだけのことも叶わず
根はますます 太く 硬く
水を吸い上げることもしなくなり
あぁどうして 声を持たずに生まれたのか
あぁどうして足を持たすに生まれたのか
私の葉の上で休む天道虫の恨めしいことよ！
人は言う 馬鹿を言う
前を見ろと 上を見ろと 夢を見ろと
両手があればきっと
壊れた 鉢は壊れた
私の鬱憤が鉢を壊した
自分で水を汲みにゆく
芽が伸びる 目が醒める
あぁそうか私は人だった
あぁそうかはじめから鉢などなかったか
私はこの硬く醜い手足で以って
私はこの癒着した叫び声で以って
壊れた鉢植え 壊した鉢植え
今度は創る 25mのプールでも足りない
太平洋でも持ってこいよ
私の自由は始まったから
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