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No.73
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| 作詞 歪み |
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冬になってピアスを開けた
去年はいつもより多くて あっという間に耳が重くなった
この穴はどこまで増え続けるのかと
開けると決めた自分が疑問した
外せば空洞で 透明なピアスを付けたら
向こう側から光がさして
それがたくさん たくさん たくさん
数多のそれらに粗雑な理由を付けるなら
自傷だったり 自責だったり
性欲、嫉妬、好奇心、暇潰し、腕の代わり
自己満足で埋め尽くされて 形を変えた耳は
傷口同士が繋がって 千切れてさよならするのかな
自分で自分を傷付けるなんて、って思ってる？
わざわざ必要のない痛みを強いてまで、なんて思ってるの？
そうだよ その通りだ
とても痛いさ ぷちっと音がするんだ
皮膚が破れて肉が抉られ 突き刺さった刃
刺した時の痛みがどんどん薄れていって
開けた事を忘れそうになるよ
痛いのは苦手だ でも好きなんだ
こんなどうしようもないゴミクズを
他の誰も責めてくれないから
自分で自分を戒めることしか出来なくて
他の誰かを愛しながら傷つけたいけれど
そんな事を許してはくれないから
自分に当たるしかないじゃないか
愛せもしない自分を傷付けても楽しくないよ
だから余計に 痛みを繰り返し欲してる
どうしようもないんだ
歪んでいると思うかい
どこもおかしくないよ
みんな歪んでいるから
だけど この欲は ぶつけられない
満たされない 何をしていても渇いたままで
色々探して試しているのに
どれもこれも 一瞬期待して 肩透かし
ああ 今日も まただめだったよ
そうやってまた 耳に穴が増える
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