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もう少しだけ
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作詞 シーリ |
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引っ越しの最中に来た
ホームセンターで気まぐれに
何かの種を買って帰って
何となく育てた
開いた花が
思いの外綺麗だったから
ドライフラワーにして君に
届けてみた
飾り気混じりの言葉で
君への気持ちが
ぼんやり漂う毎日を
消化するように過ごしていた
それは偽りないことだった
だけど
君はぜんぶ受け止めて
それ以上を僕にくれた
君の涙が乾いた花を
急激に潤していく
独りよがりな僕は知らなかった
人を想うこと
別れの言葉ですら嬉しかった
君の言葉が僕を
新しい街に放り込んだ
アパートの外に出れば
始めて見る人の量で
走る時間に追い抜かされながら
しがみついているうちに
やっとわかったよ
君が本当に優しいってこと
君が一人で抱え込む痛みに
寄り添えないこの距離の痛みにも
そんなエゴイズムにも
もう気がついたよ
忘れることが一番
君のためなんだってことも
だけど
君の声を聞くと
僕は動けない
動けない
動けない
動けないよ
忘れてしまう未来より今が
いくらか幸せ
幸せなんだよ
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