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X(エックス)
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作詞 詩奏 |
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ある冬の日のこと
冷えきった鉄格子の中
彼はこう叫んだんだ
「彼女に会わせてくれ」 と
制服の男達は
「駄目だ」 と 嘲笑った
君がいない世界に
生きる意味はないんだ
君に会いたいよ 話したいよ
君が僕の全て
檻(ここ)を抜け出せたら
僕ら また 愛し合えるのにな
ある冬の終わり頃
閉め切った部屋の中
彼女に手紙が届いた
「君に会いたいんだ」 と
周りの女達は
「やめな」と嘲笑った
君がいない世界に
生きる意味はないんだ
君に会いたいよ 話したいよ
君が私の全て
この足枷を外せたら
また 愛し合えるのに
ある春の日のこと
冷えきった鉄格子の部屋に
響き渡る声がした
「あなたに会いに来た」 と
「話したいことは
たくさんあるけれど、
あなたにどうしても
聞いておいて欲しいことがあるの。
私ね、今度結婚することにしたの。
その人は 優しくて、いつも笑顔で、
私を一途に愛してくれてるの。
だけど 私がいないと駄目みたいなんだ。
笑っちゃうよね。
私はその人となら その人じゃなきゃ
幸せになれない気がするの。
その人の名前は──
まるで 一瞬 時が止まったようだ
凍りつく思考回路を無視して
君は 答えを告げる
──その人は X 、あなただよ。」
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