|
|
|
空っぽの使者
|
作詞 言氏 |
|
「何で生きるんだろ どうせ死ぬのに」
空っぽを眺めながら繰り返していた
ふと 頭の中に現れたやつがつぶやく
「お前の人生を知りたいか?」と楽しげに
聞きたかったけど 止めておいた
すると「なんだ、大丈夫だよお前」とつまんなそうに
すべてを知るのって 幸せなのかな 苦しいのかな
なんにも知らないって 苦しいのかな 幸せなのかな
「どうせ死ぬのに 何で生きるのかな」
空っぽから来たやつにひとつ 聞いてみた
そいつは 呆れ混じりのため息を吐いて
「死ぬのになぜ生きる?生まれるから死ぬんだろ」
「そりゃそうだ」と笑い合った するとそいつは
「未来を知ったやつの話を聞きたいか?」と楽しげに
すべてを知るのって 幸せなのかな 苦しいのかな
なんにも知らないって 苦しいのかな 幸せなのかな
ひとりは裕福になり長生きするが
最後まで 縁に苦労する人生だったらしい
ひとりは残り1年と短い命だが
最後まで 慎ましくも平穏な人生だったしい
長生きするはずのやつは
それから1年後に死んだらしい
必ず裏切られることになる
目の前の「絆」に絶望したそうだ
残り1年のやつはそれから
行きたいとこに行きやりたい事をやり
伝えたい人に思いを伝え
今もまだ楽しく暮らしているらしい
すべてを知るから 幸せなのかな 苦しいのかな
なんにも知らないから 苦しいのかな 幸せなのかな
すべてを手にするから 幸せなのかな 苦しいのかな
なんにもないから 苦しいのかな 幸せなのかな
「最初のやつには言わなくても良かっただろ」と尋ねると
「どうするかなんてのはそいつ次第だ」
「本当は逆だったんだけどな」と笑ってた
|
|
|