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最後の明暗
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作詞 Serendipity |
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あなたが溺れた世界の
底から見上げていた
掌に力を込めて
跳ぶ様に泳ぎ出した
汗にも泥にも塗れて
命からがら逃げた
辿り着いたこの世界は
もっと恐ろしかった
閃いた
こうしよう 今日まで生きたのは
沈むあなたを掬い上げる為
ここに居てはいけないよと
どうしよう あと少しが足りない
浮かび上がらせるだけの何かが
浮力のない海に飲まれ
敗けたくない
あなたが挑んだ世界に
憧れ続けていた
向こう見ずなだけじゃ到底
浮かび上がれないのに
水槽の魚みたいに 奪われて
まあいいやって思い始めてる
この心を掬い上げて
敗けないで
あなたは 此処に来るべきじゃない
考えるよりも早くこの手が
あなたの方へ伸びていた
重たい 枷に繋がれたまま
ただひたすらに風を掻き分けて
あなたへ向かって泳いだ
あわよくば 助かろうなんて
許されようなんて バカみたいな話
もういいんだ
どうせなら 最後にひとつ
あの人を救いたい 最後の明暗は
きっとここだ
透明な
痛みも 愛しさも優しさも
誰の目にも見えないものだから
赤く滲む時もある
それでも 今日まで生きたのは
沈むあなたを送り返す為
間違いないよ僕の為
あなたを 抱いて浮かび上がろう
力尽きてもあなたを救えた
その事実が僕を救う
最後の名案
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