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霞む
作詞 小雨ねむ
保育園の友達の名前
いっぱい遊んだはずなのにな
迎えに来てくれた兄の
おんぶの背の大きさや熱
上か下かで喧嘩した
二段ベッドの寝心地
優しかったおじいちゃんの声
写真とともに色あせる
初恋のあの子の顔
すれ違ってもきっと気づかない
運動会のお弁当の味
少し焦げた卵焼き
プールから見た夕焼け
青春なんて名前になって
卒業式の後できる空洞
その感情の行き場
母親のお腹の中から出てきて
初めて目を開いた時の眩しさ
初めて見た母の その表情も

少しずつ大切なものが記憶から消えていく
まるでそこになかったかのように

忘れてしまうんだ
思い出せもしないのに
忘れてしまうんだ


君と初めて交わした言葉
あの日着ていた服
二人で見た星の数
触れた唇の感触
つないだ手の温度
その握る強さとか
君の家への道のり
街灯の数
最後になった君の言葉
去年祝ったあの子の誕生日
僕の全てだったはずの時間
あの日の僕は今どこに

少しずつ大切な人が記憶から消えていく
まるでそこになかったかのように

忘れてしまうんだ
思い出せもしないのに
忘れてしまうんだ

僕らはすべてを持って 明日にはいけない
失くして行くんだ 戻らないものなのに

少しずつ大切なものが記憶から消えていく
まるでそこになかったかのように

忘れてしまうんだ
思い出せもしないのに
忘れてしまうんだ

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公開日 2021/01/21
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コメント 戻らないのに霞んでいく
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