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夢を見る人
作詞 ニコル
優しい掌に包まれていた頃
好きなことは山ほどあった
大きな背中に背負われていた頃
将来の夢はすぐに答えられた

命の数は星の数より多いけど
僕の夢の数は心臓の数より少ない

家の塀を高く感じていた頃
今は遠い未来だった
太陽と月の距離が近かった頃
明日さえも輝いていた

命の価値は量れるものではないけれど
僕の夢の価値は言うまでもない

そもそも夢すらない

昔 誰かと語り合った作り話
もし大人になったらとか
もし自分の家族を持てたらとか
そういう空想が全部
本当に有り得ないことになってしまった


温かい掌に触れられていた頃
僕にも確かな夢があった
憧れの背中を追いかけていた頃
世界の全てが綺麗に見えた

いつしか眠っても夢を見れなくなっていた
僕の夢など始めから存在しなかった

素敵な夢などない

今も たまに思い出すことがある
大人になりたかった頃
大事な物を詰め込んだ箱
忘れられない記憶が
かつて見た夢の在処を教えてくれる


夢を語れなくなったのは いつからだろう
夢を見れなくなったのは どうしてだろう
ふと見上げた夜空の端々に煌めく星が
いつもより遠くにある気がした


命の数が星の数より多いなら
僕の夢が一つくらいあってもいいだろう

命は誰もが持ってるもの
星だって誰もが見える光

僕だって見えるさ 持てるはずさ


いつか語った夢物語が 過去に消えても
大人になってしまっても
箱の中身をなくしても
どこでだって見られる夢が
心の内側の思いを知っていてくれる



誰しも皆 夢を見る

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公開日 2015/03/02
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カテゴリ 綽吚
コメント タイトルの候補の一つに『Dream』ってのがあったんですけど、なんか英題ってイメージじゃなかったんでボツに。で、このチョイスになりました。
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