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見えない色とアコーディオン
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作詞 ほつま |
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今日も昨日とおなじように 夕陽が街を染める
赤茶けた煉瓦の通りが 空と一つになった
長く伸びてる煙突から 昇る煙を吸って
鮮やかに輝く朱色は 少し薄暗くなる
炭鉱で働く父は まだ帰ってこない
部屋の隅 佇む僕は
もう待ち飽きてた
くすんだ紅いアコーディオン
人知れず弾きながら
いつか着ていた赤と白の
ギンガムチェック懐かしむ
少し音痴なアコーディオン
それでも一人で歌う
白黒になった心へと
色をつけてあげるために
少しのパンと冷めたスープ
救いは一切れのバター
囲炉裏を背にした父の腕 微かに震えていた
フレームの中で笑う母 もう帰ってこない
灰色に沈んだ僕は まだ待ち望んでる
容赦がないよアコーディオン
繰り返し弾きながら
いつも奏でるその音色は
空気も読めず賑やかさ
救いがないよアコーディオン
それでも一人で歌う
白黒になったあなたへと
色をつけてあげるために
やがて一人になって 悲しみ包まれても
僕の演奏はもう 僕だけのモノじゃない
くすんだ紅いアコーディオン
いつまでも弾きながら
目には見えない色の波で
すすけた街を染めてゆく
少し音痴なアコーディオン
それでも一人で歌う
白黒になった心まで
色をつけてあげるために…
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