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金魚救い
作詞 ピンククジラ
灯籠は痛いほどの
ぼんやりした明かり
薄青い宵に慣れた
二人の目に染みる

溶けかかった飴の甘い
香り 道なり抜けて
白浴衣 君が指差す
あれはガラスの舟

尾びれ擦り合う魚をさらう
三百円のびいどろ遊び

ほら 逃げて逃げてよ
紅色光(べにいろひかり)
するする渦を
描いて踊る

無邪気な君の
その手の用事なら
僕で間に合わせて


指にひっかけたビニール
包むような明かり
切り取った水を透かし
覗いた目が笑う

揺られ揺れる目の高さを
如何思うか、なんて
華やいだ夜の中を
泳ぐ金魚に問う

宙でふらふら 二匹の呼吸
世界はなんて足りないんだろ

さあ 捕えられても
色褪せないで
自由じゃいつか
溺れてしまう

期待足らずの
その手の軽さなら
僕で埋め合わせて


 閉じ込められた
 似た者同士
 すれ違っても
 また触れ合って

 ここにおいで と
 袖振る君に
 どちらつかずで
 微笑み返す


ああ 景色満天
紅色光
轟く花の
散り際の風

無邪気な君は
空いてる方の手で
僕の袖を握る

ただ 夜を見上げて
佇む道の
退いては満ちる
人波の中

無意味な僕は
たったそれだけで
君に救われてる

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公開日 2012/07/13
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コメント 28作目の投稿ですm( )m
育った地域柄、夏祭りは肌涼しい夜の行事で、暑い夏のイメージがありません。これは「恋愛詞」ですが、距離感や繋がりが淡く薄味に仕上がったのは、私自身の感覚なのかもしれません。
ABSABSCSS
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