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永子さんへ
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作詞 tea.I |
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永子さん
あなたがあっちに行ってから
もう5年も経つのですね
永子さん
今年もあの時と同じように
雪がしんしんと降ってます
知っていましたか
あなたへの詩は
これが二つ目です
あれは確か中学の頃
「産んでくれてありがとう」は
お嫁に行くその日まで
言わないと書いていました
永子さん
覚えていますか
病室のベッドで
まるで幼い頃のように
一緒に昼寝をしたこと
私の末端冷え症は
あなたに似たのですね
くっつけた冷たい足が
一緒に温かくなりましたよね
永子さん
さっきさ 言わないと言っていた言葉
私はその時 あなたに告げたよね
最期だと知っていたから
生きたいと嘆くあなたに
私は嘘がつけなかった
大丈夫と言ってあげられなかった
生きれるよと言ってあげられなかった
最期だと知っていたから
だから 告げたのです
あなたの子供に生まれて良かったと
あなたの優しさに 無償の愛を知り
あなたの怒りに 自分の未熟さを知り
あなたの涙に 母の強さを知り
あなたの姿に 女の在り方を知り
あなたの最期に 命の儚さを知り
あなたの思い出に 家族の絆を知った
だから 告げたのです
あなたの子供に生まれて良かったと
永子さん
あなたの好きだった
あの花が咲く頃に
私は白いドレスを身に纏います
あなたと私の夢だった
白いドレスを
あなたがそうであったように
私も幸せになるからね
ママ、
ありがとう
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