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リストカットの君へ
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| 作詞 条峙 |
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君の右手は左手に照準を定め 刃渡り5cmが皮膚を突き破った
ドアを開け目に写った君から 止めどなく赤色が床に滴り落ちていた
嫌がる君の手首を押さえ 殴られながら耳を澄ます
私に生きる価値はないの 私は間違って生まれてきたの
離してよ 死なせてよ 真っ黒な瞳で僕を睨みながら
僕は言う 生きるっていうのはきっと成長することと同じで
もし僕が完璧な人間だったら生きる価値がないのは僕の方
僕は言う 人それぞれ個性があるように欠点も抱えていて
もし僕に欠点がないのなら間違って生まれてきたのは僕の方
君の左手首は血を吐き出すのを止め 時計の音が妙に響いてる
憎々しく僕を見てきても 言葉の為にまた口を湿らせる
血まみれになった右手にも 目を逸らさずに耳を澄ます
私は誰からも嫌われてるの 私はどこにも居場所がないの
出てってよ 死なせてよ 刃渡り5cmを僕に向けながら
僕は言う 嫌われるというのは自己主張の結果であって
もし僕が嫌われてないのなら存在に欠けているのは僕の方
僕は言う 居場所というものは誰かから奪って得るもので
もし僕に居場所があるのなら君より優しくないってことなんだよ
僕のことを刺せずにいた君の右手から刃渡り5cmを奪って
僕の左手に線を引くフリをする
君の顔が悲痛に歪み僕に体重をかけて「やめて」と繰り返す
ほらやっぱり君は優しい人だ
辛くて、孤独で、無意味で、死と隣り合わせの日々だったかもしれない
けど僕と一緒に居ればその真逆になるかもしれないよ？
そう言ったら君がダサい告白だなって言って笑ったんだ
それはとても自然でひどく綺麗ですごく輝いた瞳で
僕は生まれてきて良かったなと思ったよ
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