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潜水
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作詞 こむいち。 |
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あともう少し
あともう少し我慢して
この逆さまの世界から
さっきまでの世界にはなかった
空を眺めていたい。
街の喧騒も
誰かの誰かへの陰口も
悲しく聞こえる泣き声も
こっちの世界には
ゆるゆる
ゆるゆる
となびいて届くくらい。
いやというほど味わった
痛みを伴った思いには
縁の無い
この世界。
でもどうしてだか
長い時間はいられない
息が苦しくなるんだ
逆さまの世界なのに
息が苦しくなるんだ
あともう少し
あともう少し我慢して
この逆さまの世界から
さっきまでの世界にはなかった
空を眺めていたい。
いっそのこと
こっちの世界を満たしている
懐かしい感覚にくるまれたまま
溶け合ってしまいたいと願うのだけれど
でもどうしてだか
長い時間はいられない
息が苦しくなるんだ
逆さまの世界で初めて
心臓の宿命を思い知っている
息が苦しくなる
息が苦しくなる。
そっちの世界にも
もっと素敵な風景があるのだろうか
わからないから
知りたいから
こっちの世界から
今は出てみることにする。
街の喧騒も
誰かの誰かへの陰口も
悲しく聞こえる泣き声も
痛みを伴う思いと一緒に
また耳を澄ましてみることにする。
だから
そっちの世界の
その逆さまの世界だけが
変わらないままあるから
まだ息をしていける。
きっとそうなんだろう
そして
たまに
逆さまになって
あの空を思い出すために
いったりきたり
ゆるゆる
ゆるゆる
してみたりする。
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