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ハナビシソウ
作詞 紗散 画宮
春先から与えられていた 寮の一間を風が凪いで行く
ノーパソはつまらなそうに 円盤を回していた


思い出の風化の速さを 人は「命」と比喩したがるね
だとするなら僕はきっと 1ミリの心臓で生きてんだ
いいじゃないか そんな出逢いが一度くらいあったってさ
でっち上げのポエムを そっとおもちゃ箱に捨てた

祭がまたやってくる
枯れた辺境の街に
パレードの中央で
約束は果たされた

花火が上がり 目を開き 交わり合うこの刹那に
運命なんて軽はずみに 口にしない方がいいでしょうか?
驚きを越え 歓喜となり そして空に 開く花は
青いサネカズラに見えた気がした



2人分のりんご飴を 持って駆ける繁華街灯下
キミは少しはにかんで 小さい方を選んだ
並んで歩く道の狭さを 周りの人たちが盛り上げた
向こう側につく頃には 2人 手を結んでいた

祭はまだ響く
枯れた辺境の街で
子供たち輪になって
太鼓の音 ひゅるり

花火が上がり 目を開き 同じものを見る幸せに
永遠なんて軽はずみに 望まない方がいいでしょうか?
鼓動 躍動 キミの笑顔 掌サイズのビデオカメラは
赤いハナビシソウを映しているかな?



祭は過ぎ行く
辺境の街はまた枯れる

花火は上がる 天高く 上り詰めた末の沈黙に
「また来年ね」って言葉で 終わってしまってもいいのですか?
キミの頬伝う一滴 ホシアカリから目を逸らす あぁ
青いリコリスを見たくないなぁ

花火は咲く 視界の端 雲のない夜を覆い尽くし
半歩前に出る それくらいの罪を許してくれませんか?
余韻 沈黙 眠りの街 手を振ったキミへ言う
「赤いハナビシソウを忘れないから」


取り出した円盤の上に 紫のマーカーは記した
そんな青いポエムを 次の夏まで持って行こう

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公開日 2012/07/08
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コメント 相思相愛です。
そんな青春があってもいいじゃないか。

A'ABS ABS B'SSA'
色々な歌詞と出逢う中でこの「'」が所謂「通常の半分で」の意味なのかとか勝手に思っているのですが、この認識は正しいのでしょうか・・・?汗

PICK_UP.06 Fushi Pilgrimage Festival
不死巡礼祭は旧日本国土の完全沈没とその犠牲者の冥福を祈ることを目的に7月〜9月までの間、不死の各地を巡る大規模な祭りである。海沿いの第六工業地区からスタートし、渦を巻くように都心へと移動する。
参加する露店・花火師・旅芸人も多い。
紗散 画宮さんの情報











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