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World
作詞 傑木
 平和な時に浸りすぎて 暇を覚えた犬があくびを一つ
 そのころ世界の裏側では戦争が起きていた
 泥に汚れたパンをかじり 土の混じった水をすすりながら
 少年が銃を磨いてる ただ生きていくために

 戦闘機の飛ぶ空を見上げると まるで雪のように爆弾が落ちてくる
 そのとき北の国では 男が家の屋根の雪下ろしをしていた
 息をすれば肺が凍ってしまうような極寒の中
 彼は晴れ渡る空 温かい太陽の笑顔を恋しく思っていた

 本当にそんなものが存在するのか疑いながら

 それでも南の国では常しえの快晴楽園模様
 そこに住む人たちは 一度でいいから雪を見てみたいと願う

 海の底では闇の中 誰かの気持ちを知るはずもなく
 山の上では風の中 誰かの言葉が届くこともなく
 
 大地の上では人が近すぎたばかりに傷つけあっている
 やがて世界が一回転して 朝と夜が入れかわる
 朝の世界では忙しく人は行き交って 心休まる夜を想い
 夜の世界では寂しく人はむせび泣き 心高鳴る朝を想った

 砂漠の上で水に飢えながら 緑の温かさを求める人が涙を流した時
 森に囲まれた国では木を切り売り払い笑みが溢れる

 海が近いこの小高い丘では 潮風が吹き抜ける
 世界の果てが見渡せるこの場所で
 地平線の向こうにあるまだ見ぬ大地に心を馳せる

 山に囲まれた小さな村では女の子が空を見上げていた
 そして雲がどこへ流れていくのか その行き先を想った

 やがてその雲は呆けた顔の犬が見上げる空に辿り着く
 犬はそんなことに気づくわけもなく
 いつもどおり空を見ていた あくびをしながら空を見ていた

 それはいつも同じ空

 僕らが生きている世界も いつも同じ世界
 そういつも同じ世界
 いつも おなじ せかい

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公開日 2010/10/24
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コメント こんなわけのわからないのを書くのが好きです
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