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ひとりきりのコート
作詞 St.TALL
もうずっと黙り続ける君が 慎重なまでに言葉を探して
「トラウマだよ。知ってる?」と小さな声でつぶやいてみせた
とっくに片がついてるだろうと 勝手に思い込んでた問題が
今も君を苦しめていたなんて 気にもとめてなかったよ

「無神経すぎたね」と詫びたら 「その発言こそ無神経よ」と
君はすぐに話題をすり替えて 遠くを見て微笑んでた

春のやわらかな陽射しが 君には寒かったんだね
よくある話さそんなこと 誰にでもある
風邪をひくには早すぎるから ひとりだけでもコートを
まわりに流されずに羽織っていこう

完膚なきまでにボロ負けして 力不足を痛感した夜
なかまの「惜しいな」という気遣いが余計に悲しくさせた

誰かのあまりある優しさが 僕にはとても痛かったりして
黙って寝かせりゃその傷も癒えるから 今はそっとしといて欲しい

真冬の厳しい寒波が 僕の頬に吹きつけても
その冷たさに浸っていたい そんな場面(とき)がある
温かいスープをありがとう きっと必ずいただくから
さめてもいいからそこに置いといて

自分のことで誰も精一杯 それもわかってるけど
体感温度の違いに 気がつきそうもない

春のやわらかな陽射しが 君には寒かったんだね
よくある話さそんなこと 誰にでもある
風邪をひくには早すぎるから ひとりだけでもコートを
まわりに流されずに羽織っていこう

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公開日 2012/03/11
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コメント 「体感温度」というテーマに沿って書いてみました。もっと気にして欲しいというバージョンと、もっとほっといて欲しいというバージョンが1番2番で対をなしています。
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