|
|
|
垂れたロープの生存論
|
作詞 憂鬱な画家と陽気な庭師 |
|
大事な何か守ろうとして 大事な何か落っことした
そいつを拾おうとしても 誰かに踏みつけられた後
綺麗なものが疎ましいと そんな歌が救いだった
いつかの流した涙すら その経緯も思い出せないが
例えば あの曲がり角を曲がったところ
例えば 出っ放しになったカッターの刃
例えば いじめのニュースとインターネット
例えば 朝に電車が止まった理由とか
自分を救えなかった自分を責めるぐらいなら
どうかどうか手を伸ばして 言葉にして振りかざす
僕は 僕を 信じられなくなった
守れなくて、ごめんなさい。
救えなくて、ごめんなさい。
愛せなくて、ごめんなさい。
傷付けて、ごめんなさい。
嘘吐いて、ごめんさない。
間違って、ごめんなさい。
汚れてしまって、ごめんなさい。
生きてしまって、ごめんなさい。
僕は僕に、ごめんなさい。
僕は君に、ごめんなさい。
虚像を投影し続けて 実像があることを忘れた
全てを正そうとしても それすら間違いなのかもな
仮面の下はどんな顔だ 鏡を見ながら呟いた
喜怒哀楽のどれでもない そんなものでは表せないと
例えば マンホールの上 蹴っ飛ばした石
例えば 国道沿い 人の形した白い線
例えば 歌う人のいなくなってしまった歌
例えば 最初に死にたいと思った出来事を
誰かを救えなかった僕らを責めてくれないか
どうかどうか許さないで 君に許されてしまうと
僕は 僕を 許してしまいそうだ
自分を救えなかった僕らを救ってくれないか
どうかどうか届くように 涙の数だけの過ちと
同じ数だけの祈りを 垂れたロープの目の前で
僕らが殺してしまった世界を 歌う
|
|
|