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20円チロル
作詞 どぶはまり
ガラスの風が すり抜けていく
緑そよいだ 街路の車線
鼓膜の奥で くすぶっていた
水の流れに 波が踊る

携帯電話が 震えていたって
昨日の夜は 毛布を被った
涙の枯れる 音を知ったよ
赤い瞼に 刺さる光

君の癖なら たくさん知ってた
あくびする時 手を開くのも
笑った時に 目を逸らすのも
大事な話を切り出す前に
40円を 使うことも

ああ
もうすぐ コンビニ前だよ
指を絡めて歩いた景色も
今は色しか 滲まないんだ

ねぇ
本当は 気付いてたんだよ
熱を刻んだ左の 手のひら
君は色にも 滲まないんだ


100の言葉と
1つの四角
どっちが私を
泣かせるだろう

ごめんな よりも
さよなら よりも
食べられなかった 甘い苦さ
言葉にならず ずっと ずっと


わがままだったと 言い聞かせても
独りのままな 街路の車線
鼻腔の奥で くすぶっていた
ウルトラマリン 昨日の残り香

君のことなら 幾つも知ってた
嘘をつく時 手を握るのも
怒った時に 目を睨むのも
大事な話を切り出す時に
40円を 使うことも

ああ
未だに 残っているんだ
指の合間で緩んだ チロルが
少し小指に 滲み始めて

ねぇ
この熱 どっちのせいかな
時を刻んだ左手の チョコ
溶けたカカオは 拭えないまま

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公開日 2007/08/07
ジャンル
カテゴリ 紊掩
コメント たまにはこういうのもありだと思う。失恋。
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