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juvenile
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作詞 ryo-2 |
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ある日少年は語った。裸足の少年は語った。
「僕にもきっと意味があるんだ。生まれてきた意味が。」
薫る風は聞いていた。透き通る声を聞いていた。
ある日少年は語った。少女の隣で語った。
「守りたいものがあるんだ。それを生まれてきた意味にするよ。」
灰色の空は見ていた。ひとつの愛の形を見ていた。
ある日少女は語った。病気の少女は語った。
「わたしはいつも側に居る。あなたの生まれてきた意味になる。」
眠る草木は知っていた。少女が長くないことを知っていた。
ある日少年は祈った。眠る少女の横で祈った。
「僕の生きる意味をどうか奪わないで。奪わないで。」
沈む夕日は教えていた。少女がもう起きない事を教えていた。
ある日花が咲いた。不毛の地に小さな花が咲いた。
「わたしはいつも側に居る。」
少年は知っていた。生きる意味を知っていた。
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