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比類無き、物。何時か、達観すべく、この世界。
作詞 kyω
俺の名を、知らしめてやりたい。
驚愕なまでの力を持って。

明日を考える。
俺は、生きているか?

ただ窮屈に、闇に育った。
鬱屈した。 やがて、ストレスに変わった。
捌け口なんてどこにもない、どうしようもない。

『自由』なんて、似合わないものを求めていた。
生涯来ない、そう、知っていたはずなのに。

俺を見るお前等人間の眼は、なんだ?
お前等は、俺を認めてなんかいない。

そんな奴、いない。

何時から、
この世界はこんなにも煩わしいものになった?

何時から、
人間はあんなにも愚かにも堕ちていった?

何時から、
俺はこの憎しみを抱いているんだ?

連なっていくだけなんだ。
負の感情は消えたりなんてしないんだ。
俺の中で、連なり続けて、絡まって、解けない。

それが、世界の、定石、なんだろう。
俺は知らない。

この世界に生まれて知った。
人間を見て、漸く知ることが出来た。
『諦め』は、思った以上の武器だった。

俺はただ、神の如く達観し
『煩わしさ』を盾に、全ての色を取り去った。
俺にとって、そのモノクロは心地良い物だった。

生きる意味を、
見つけることすら出来ないこの世界に。

俺は、
これからも生きていかなければならないのなら。

敢えて、自ら道を示そう。
進むべき、暗い、道。
自ら、闇へ歩む。
それが、俺に出来る、
唯一の、終幕の引き方なんだ。

いつかその時は来るだろう?
誰もが、望んで俺の最期を看取る、時が。
誰もが、待ち焦がれる、その時が。

ならば、俺はひたすらに待ち続けてやる。
寒月が延々と、満ち欠けを繰り返す日々の中で。

ただ俺の、死への秒読みを、数え続けてやる。

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公開日 2006/08/06
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