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ノスタルジア
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作詞 どぶはまり |
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このブランコに今
乗り 手を掛け そっと揺らす
朧げの中思い出すのは
あの日の夕焼けと
ビルに反射する桜色の綿雲
少し前まで降っていた雨を消し去るように
ただ鮮やかに艶やかに輝いていた
濡れた木の板
錆びた鉄棒
立ち昇る土の匂い
何もかもが全て同じようにある中で
欠けているのは一つだけ
その約束を今も
この手に嵌めているだろうか
空き缶のタブ交換して
互いの悪戯を
そっと飾るには大きすぎるこの手に
暗い街灯が降っていた雨に反射しても
まだ立ち上がり歩き出すつもりは無い
枯れた放送
軋む釣り橋
手に付いた錆の色も
今もずっとまるで同じようにある中で
過ぎていくのは一つだけ
僕の足音よりもっと早く
色も 時も 人さえも
静かに移り変わっていく
あのブランコは今
乗り手も無くただ揺れて
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