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夏の証
作詞 スカルプチャー
漂う陽射しに アスファルトも焼け溶けて
汗だくの蒸気で 蜃気楼
空気を煽れば 霞む街路樹も
ピント合わせて永久に残る?

やわらかな老い風が 今は切なく
この地の百年後 何が残ってるかな?

戸惑い立ち退いた森 やがて街が栄えて
面影さえ逃げ去っても 蝉が鳴いた
迫り来る未来の地に 僕らの記憶との誤差
それはどこまで広がりをみせる


記憶に誘われ 照り返す公園へよる
安全で縛られた公園へ
風に押されて 揺れるよブランコ
残像の笑い声 吹き抜ける夏


気づいた時って たいてい遅くて

蒸し暑くないな そんな気がする

途絶え 途絶え 弱まる虫の息

7時の夕暮れ 夏を終わらせてゆくよ


儚いと泣いた蝉 夏の風に終われて
秋の木の葉を その身の血で 赤く染めたのか?
輝ける時は短く こじつけでもいいんだ
褪せる緑を引き止めたい記憶の絵画


紅葉は波紋に乗り 衣替えで夏をしまう
そして人は乗り越えた残暑を永久へ運ぶのだろう


幾年 蝉 鳴かずとも その蒸される淀みに
僕の耳の奥底で 響く夏の証し

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公開日 2006/05/04
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