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病室の窓から…。
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作詞 †花恋† |
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ある時代のある病院。
不治の病の少女がいた。
外で元気に遊んでいる子供たちを、
見るたびに、声も無く泣いた。
「みんなに移るから、外へ出てはダメよ」
しだいにこんな母の口癖がウザくなっていく。うるさいよ。
全ての人を作り放った神よ、
何故、人間は皆平等ではないのか。
何故、こんな病気を患わせたのか。
「1年後に死ぬんだったら、今、死んでも同じだよ」
そう思っては、いけないの?
今日も点滴をしている途中、
外が気になり、眺めてみた。
ベンチで本を読む、パジャマの男の子。
とても見事な一目惚れだった。
「なぁ、陽芽、何か願い事は無いのか?」
お父さん?じゃあ、叶えてみてよ。外に出たいの。
私を産み放った親よ、
何故、外へ出てはいけないのか。
何故、恋をしてはいけないのか…。
「恋をした私は、罪人なのですか?」
そう考え、今日も眠りについた。
今日は、あの男の子の部屋を、
探し、つきとめてみた。
見つけ、行ってみたが表\札は無く、
手遅れだったと、自分を責めた。
「この部屋の子、○○で亡くなったらしいわよ」
私と同じ、あの病気。やっぱり、治りはしない。
全ての人を作り放った神よ、
何故、人は恋をするのか。
何故、人は死んでいくのか…。
「郷も、君のことを想いながら、詩(うた)を詩(うた)うよ」
死ぬまで忘れたりなんかしない。
残りの人生、頑張ってみるよ。
―\―\―\その後、陽芽の病は、治療法が見つかり、
陽芽の病は完治した。
…本当にありそうで無いお話…―\―\―\
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