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戦場阿修羅
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作詞 月野アカリ |
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見よ、この鎧を
幾十もの戦の時の古びた鎧よ
見よ、この刃を
幾千万もの人間を切り捨てた血塗られた刀よ
いくら行けども血の海 屍(し)の海
紅く染まった空に烏が一羽 黒い羽根を落として去ってゆく
羽根は魂の抜け殻の上にひらりと舞い落ちた
堅い鎧貫くのは 我が刀剣
己の体貫くのは 我が意志
たとえこの魂 闇に彷徨うと影に彷徨うと
我の魂は折れられぬ
烏のように鋭い眼差し
烏のように自由
烏のように黒い眸
そのような己(おの)に憧れ抱いていた
この戦場 戦場でなければどれだけ楽であろう。
この鎧を身に纏わず この刀を腰に差さず 誰も死すことのない時代は来ぬのか?
紅き戦場 紅き空 紅き刀 紅き鎧
我が右腕からはもう二度と人間の生血の臭いは取れぬであろう
「この刃が折れた時 私の魂は堕ちるであろう」
刀は果て 鎧は砕け 私の体を敵陣が貫いた
私の体は血にまみれ 魂は抜け殻に
死際に己(おの)の眸を 己の顔を 己の姿を
もう一度この眼に焼き付けておきたい
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