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Leaf
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作詞 嘆きのピエロ |
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闇と朝日の巡る世界で
大きな森の中の
小さな木の葉
飽きず月を見上げていた
光と影の真ん中で
想うのはいつも
焦がれるのはいつも
闇にたゆたう月ばかり
けれど木の葉は知っていた
自分は闇のように
己を汚してまで
月を輝かせることは出来ない
やはり木の葉は知っていた
自分は太陽のように
温かいヒカリを
身に纏うことさえも出来ない
知っていたのだ
月が太陽を想っていることなど
全て知っていてもなお
木の葉は月を想い続けた
やがて時は過ぎ
木の葉は色づいた
赤く 朱く 紅く
月と正反対になった闇のように
月に気付いてもらいたかったから
自分はここにいるのだと
月に知ってほしかったから
木の葉はいつか枯れ葉になった
それでも近づいてくる死よりも
月がもう見られなくなるということが
途轍もなく怖かったから
今日の三日月が最後かもしれない
星が雲に隠された夜が
月のない闇夜が
最期かもしれない
月を見るたび
枯れ葉は泣いた
誰も知らない森の奥
足跡のない銀世界
白い衣を着た大木に
葉は残っていなかった
夕暮れの染めるオレンジと共に
落ち葉として散っていった
白い雪のそのまた奥に
月への想いを微かに残して
月の傍に 小さな星屑
銀のヒカリで見えないけれど
それは確かに そこに在った
月と共にヒカリを注いで
往った過去に
想いをはせて
輝いて 祈りを 願いを
どうかずっと
月の傍に―
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