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道化師
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作詞 嘆きのピエロ |
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誰も出来なかった
笑わせること
その姫は頑なに拒んだ
笑うこと
悲しんでいることを
知って欲しくて
孤独なのだと
知って欲しくて
たくさんの人が挑戦した
姫を笑わそうと
たくさんのことを試した
姫が大好きだった
昔のように笑顔でいて欲しかった
王は妻を亡くした哀しみを
精一杯に隠して
誰にも悟られないように
姫の笑顔さえ取り戻せれば
また自分も笑えると思った
そう信じることで
また笑える気がした
いつか.一人の道化が現れた
其れは不思議な魔術を使った
面白いことを見せるでもない
面白い話を聞かせるでもない
ただ.抱きしめて
「もう.泣いてもいいですよ」
そう優しく言った。
それを合図にただ姫は
思いっきり声を上げて泣いた
ピエロの胸の中で
あったかい温もりを感じながら。
泣き疲れて眠ってしまって
目覚めた時にはピエロは
もう何処にも居なかった
城中探したけれど居なかった
姫は今笑っている
幸せの真っ只中
溢れる歓声 大勢の民衆
隠れるように流した王の涙
白いドレスに身を包み
小さなブーケを名残惜しそうに
テラスから民衆に投げた
隣には あの日の道化―
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