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さいれん
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作詞 ice |
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歌いたい思いが見付かりませんので
暫くは黙って居させて下さい
其ばかりでは詰まらないと云うけれど
凝として居ますから側に置いて下さい
理由を御訊きになりますか、
八釜しいさいれんが止むまでは
貴方に声をすら掛けて好い物やら
只判然とは分からないままです
固より此処に居る事に理由など在りません
でもきっと…
去る時には其が必要になるでしょう
其れ迄、どうか此の侭で
落としたい物が見付かりませんので
落とした物も出て来やしない
伽藍とした心の中にはもう貴方しか無くて
確かりと握り締めていたのがお判りですか
理由を御訊きになりますか、
往ったり来たりを繰り返すうちに
私をすら忘れてしまって構いません
確かりと覚えてしまうと非道いです
固より此処に来る事に理由など要りません
そう仰って…
詞なんて後から勝手に憑いて廻ります
其れ迄、何処かで思って居て
嗚呼手遅れ、こんな事なら!
―早くに厭けていたなら、思い出さずに済んだか知らん
纏わる「愛して要る」
理由を御訊きになりますか、
答えて差し上げるのが本当なのです
貴方に冷たい音を掛けて好い物なら
「如何にも艶かしく映ります」とでも
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